6:11pm シナモントーストと 二冊のオカン
先日、はじめて一人暮らしをした場所をGoogleストリートビューにより徘徊(仮想)して夜更かししたのだが、翌日は、またいろんなところに行って(仮想)遊んだ。
ま、こういうのは、飽きるまで(疲れるほど)使ってみたら‥とたんにやらなくなる。
なので、それがつい二三日前はしゃいでいた出来事なのに、もうずいぶん前のことみたいだから不思議だ。
・忘れかけた記憶をたどって、場所もおぼろげだった喫茶店を見つけたことが収穫といえば収穫。
会社の昼休みに「シナモントーストが食べたいっ」と誰ともなしにいうと、財布だけ持って(マイ携帯以前の時代)タラタラと裏の小道を行き、鬼平犯科帳にも出てくる腰掛稲荷を通って、狭い坂道を同僚としゃべりながら向かった場所だった。会社でいちばん若くコケティッシュでアバンギャルド&クールなバイトのIちゃんが隠れ家にしていた場所で、彼女は、当時いちばん下っ端だったから、ハイライトをくゆらす憩いの場所は、仕事場から少し遠くてひっそりしてるほうが都合がよかったのだろう。アバンギャルドなIちゃんとはまったくかけ離れた雰囲気の庶民的な喫茶店。でもシナモントースト、といえば、この店と私にはすりこまれている店なんだ。
今度、はいつかはわからないけど、もう一度行くよ、かならず。
・自分とは全く関係ないのだけど‥
ちょうどハマチが「ホームレス中学生」を読んでいたので‥面白半分
じゃー探してみよっ!ってことで、著者が一月以上根城にしていたという「まきふん公園」の滑り台をさがしてみた。(ちょっと木に隠れてるけど)
話はストリートビューの話から変わるけど、
途中まで読んだままにしていた「東京タワー」とハマチが読んだあとの「ホームレス中学生」は一気に、
さきほど読み終えた。
二つとも、最愛のお母さんへの思いを語って‥締めくくられてた。
お母さんが好きで会いたくて恋しくて、今もそんな思いとともにいる息子。
リリーさんはおでんくんとココリコミラクルタイプくらいでしか知らない。麒麟の田村くんは、この夏、日本で(大阪で)子供とたくさんテレビを見た。
リリーさんの文はと饒舌でときおり意味がわからなくなる(これは私の理解力のせいか)で、田村君のは「だである調」に急に「ですます調」の文が出てきたりして、思わずプッと親しみが沸いたけど、上手やった。
東京タワーの「オカン」みたいに料理上手でもてなし上手のおかん‥いいよなあ(ん‥遠いなあ)と思ったり。「ホームレス」のお母さんは、ほんまに優しいお母さん。どちらのお母さんも息子を拒否することが一度たりとなくて、無償の愛。(いずれにせよ、わたしとはエライ遠いところにいはるような理想のお母さんやなあ)
「東京タワー」は、家族とか、夫婦とか、生と死とか、40過ぎたわたしには思い当たる節がありありで、痛いところもたくさんある本だった。
「ホームレス中学生」の方は正直、なんの期待もしてなかったんやけど、ところがどっこい、あっというまに読めてしまうし、笑えるけど、ところどころで周りのひとのあたたかで爽やかな生き方を見せられた。生きる元気がフツフツと沸いてきたのは‥「ホームレス中学生」のほうだ。さっさと読めた分、読後感もわかりやすい、そういうのもエエもんやなー。
おかあさん、か。
さてと、晩ご飯の用意しょ。(って遅いねんってば)ごめんごめん。(←理想のオカンへの道は遠い遠い)
※追記
「ホームレス中学生」より
”全てのことは繋がりがあって、思いやりの行動はいつか必ず良い結果を生み出すのだろう。”