8:00 pm こどもがねています

今日、

夕方、子供(ハマチ12)を学校に迎えに行ったら、

いつもフラフラしてばかりで、目を離すとどっかへ消えてしまってちっともすぐに家に帰りたがらない彼が、「頭が痛い」としんどそうで、

さっさと車に乗り込んで、そのままぐったりと帰った。

熱。帰宅してすぐに測ったときが8度8分で、39.4度だった、さっき。

だいたい年に一度の割で、急に熱が出る。

去年は、午前中に、保健室のナースから私は電話で呼び出されて、早退だった。(その前の年も電話で呼び出されて早退だった…たしかその前の年も…)

今年は、今日は体育の授業まで受けて(そのときはしんどくなかったらしい)途中、保健室に行って薬をもらって、終業時間までよく耐えた。

手の先、足の先まで、火のように熱い。

生意気盛りな男だが、病気のときは非力だ。そばにいてほしいと手をさぐるので、しばらく傍らにいたら、小さい頃のことを思い出した。

大きい病気をしたことのない彼だけど、ほんの小さい頃は、今よりも少し頻繁で、半年に一度くらいの割で熱を出した。

いずれも、結構長引く熱で、母親は、こんなでいいのか悪いのかわからないけど、発熱して最初の頃は医者に連れていく気にならずに、熱が下がったかと思うとまた上がる、そのパターンを繰り返し。二三日が経つ頃に一向に治る気配がないと焦って医者に連れて行くのだ。その頃には、どうにか山を越えるか越えないか、のところなのだろう、医者のおかげというよりは、熱の終焉なんだろう、ようやく快方にむかうのだった。

なんせ彼の熱は一週間くらいあがったり下がったり続くので、そんなに仕事も休めなくて、熱の子供を寝かせて、そっと合間、職場に出たこともあった。(職場が極近場だったからしてしまったことだけど)やっぱり気になって気になって、帰ってきて火だるまのように熱かったときは、なんのためにこんなちいさな人を置いて、どうでもいいような仕事なんかしてるんだろうって思った。

火のように熱い子供のそばにいて、ふくふくの真っ赤っかのほっぺたをさするとき、なんとも言えない気持ちになるのだ。

いつもの発熱と知りつつも、風邪は万病の元、もしや、これは今までと違って何かの病気のはじまりだったら、不安になったり、

いつもガミガミばっかり言ってるばかりで、君がしんどいときにかわってもあげられない母さんを許しておくれよ、と殊勝な気持ちになったり、

とにかく、よくはわからないのに「母」っぽい気持ちがあふれてくるのだわ。(いつもあんまり「母」っぽくないのだ)

わたしはあと何度、あなたの服を着替えさせたり、水枕を替えたり、アイスノンをあてがったり、背中をさすったり、体温を測ったりおかゆを作ったりするのでしょうかね。(ってそのくらいのことしかしないんだけど)もうそろそろ、ふくふくのほっぺたの面影すら、なくなるね。

こどもがしんどい思いをしているのを見守るのは、自分の体はしんどくないけど、とても嫌だな。

「風邪で熱が出た」たったこれだけのこと、どこにでもよくある話、

いずれ熱は下がるとわかっているんだけど、いつも憂鬱。心に影がさす。

この微妙さ加減、子供のほんの近くにいる人でないとわからないことかもしれないと思う。

と、そんなことを非日常で、手持ちぶさたで、彼の背中をさすったり、あっちを行ったり来たり、しながら

書き留めた。