2007年四月のおぼえがき

五月もあと一週間で終わり、

一言でいうなら…舌筆に尽くしがたい…ひとつきだった。

心の生ログを全部記録しておきたいほどの葛藤逡巡心の変化…だがそんなことはできるはずもなく

できないのなら、いっそ忘れてしまえばいいさ。

四月は日本へ。

帰ってしたこと

大阪城天守閣へのぼった。子供の頃、一度のぼったことがあるようなないような…。大阪人にとって、案外大阪城とはシンボルではあっても、訪れる場所ではないのだ。平成の大掃除?でぴかぴかになったしゃちほこやら、色彩のコントラストは、私がいつも実家から眺めた大阪城とは別物だ。新築みたいな大阪城は私の大阪城じゃないなぁと思う。

造幣局の通り抜けの期間だったので、息子を連れて出かけてみた。学生の頃、夜の通り抜けには行ったことがあるが、たぶん昼間ははじめて。(なぜなら大阪にいた時分、平日昼間は学校なり仕事なりに行っていたし、土日に通り抜けに繰り出す意欲はなかった)わたしも歳とったんじゃないのかー。(いやとったんだけどさ)例年より早く開催された通り抜け、けどいまだ満開ではなく、どことなく間が抜けた感じ。とはいえ、ちまたでは見られないバラエティに富んだ桜の花、色をここぞとばかり楽しんだ。通り抜けを抜けて、銀橋から眺めた淀川べり、いつかの夏の日にバスを途中下車して腰掛けたベンチはどのあたりだったか…思いをはせる。

・うまれてはじめて人間ドックをうける。つまりそういう年頃だ。

バリウムを飲むこととマンモグラフィも初体験。マンモは絶叫するのか?と妄想をかきたてられて臨んだが、実に私はつまむ肉が多いので、絶叫には至らず。どぉちゅうことなく…。それよりバリウム飲んで、台に乗せられグルグル~回されるほうが、「うう。うっぷ」だった。人間ドックの結果は、よくない。歳だわ、歳。そろそろ丈夫さだけが頼りで生きてきたツケがまわってきたのか…気をつけろということだ。

・奈良に行く。関東生まれの息子を連れて、大仏を見せてやりたかったのだ、かねてから。環状線近鉄を乗り継いで…忘れていたことがよみがえる…しばし脳内タイムスリップ。幸か不幸か…あちらこちらにいろんな思い出がちらばっている。。よい思い出だから、よしとしとこう。ん?ま、いっか。

奈良、鹿のいる奈良…。「ほんとに鹿いるの?」といぶかしがる息子。「いるよー」と云いつつ、実は高校以来奈良には来ていない…内心「公園にいたよね??」と不安になりつつ、駅からしばらく歩くと、

「おったぁ~♪」鹿発見。

興福寺に入る手前で、鹿せんべいを買う。鹿の首振りおねだり攻撃。あぁ昔も今も変わらない。あっ!という間に全部やっちまう息子…おいおい。少しは出し惜しみしなさい。

興福寺国宝館で阿修羅像などを見る。修学旅行生がうるさくて、館内のおじさんに注意されている。

教科書に載ってる仏像をリアルに見るだけで興奮したものだが…我が息子にとっては、なんの知識もないので、感慨も何もあったもんではない。彼は日本の仏像よりきらびやかなマレーシアの仏教寺院のそれとかインド寺院のそれとか、タイ寺院のそれとか…そういうもののほうを最初にインプットされてんだった。日本の仏さんの静かなたたずまいは、さぞかし趣が違ったことだろう。

東大寺にて大仏を見る。いや~大仏殿に到達するまで結構遠いのね。さすがでかいことはある。

昔、もちろん見学で訪れているけど(関西圏で育った子供ならみなそうなのではないか?)すっかりそういうことは忘れてるものだ。修学旅行はもちろんだが、外人のツーリストばかり!と云っていいほどだ。

韓国人が多かった。一見、日本人?と思いきや皆ハングルを話している。

息子にどうしても大仏さんの鼻の穴サイズにくりぬいてある柱を通り抜けさせたくて…

勧めるのに、修学旅行生の人だかりに気後れしている息子。(本当はやってみたいのだが恥ずかしいらしい)私自身は、通り抜けした記憶もあるような、やはり気後れしてやっていないような…定かじゃない。…だが息子は結局通り抜けた。小5の息子だが「結構狭くてやばかった」…そうだ。

大仏はでかくて、やっぱり何度見ても、すごいもの見たと目も心も満足する。大きいだけじゃなくて、クオリティが高いから満足するのだ。大きくても、歴史があったとしても、いいものでなければ、人はこんなに集まらないと思う。

おみくじをひいて、お守りを買った。なんちゅうか大仏さんのとこのは御利益もでかそうだから。息子は大吉、私は吉だった。

帰り、奈良に行ったらどうしても行っておきたかったsisiバッグで有名なLoka*Sika cafeに行く。ならまちといって、有名な界隈らしい。そんなん私はしらんねんけど。奈良の町名が突き抜けてて楽しい。なんでってロカシカカフェがあるのは川之上突抜町。空想の中の町みたいや。

カフェのたたずまい、ケーキ、sisiのバッグ…これまた現実と空想がほどよくマッチしている空気がここちよかった。つまり日本家屋と、カフェとバリのsisiバッグ…。

関空で知ったFON(無線ラン)を実家にとりよせたので、使い始める。これで我が家はホットスポット。仕組みがわかっているようでわかってないのだが…無線LANはやっぱり使える。

DSソフト買いあさり。とはいえ、私用に購入したのは「ぶつもり」「鳴呼!闘え!応援団」「弾いて歌えるDSギター」もちろん全部中古さ!^^(ハーマンとヤフオクとアマゾンにて☆こういうものを探す意欲はどこからともなくわき出る不思議)

「ぶつもり」は楽しいんだけど…それほど毎日ゲームやる気になったりしない私には、いささか負担なのである。息子は、「土曜はフリーマーケットなんだよ!」とか「○○の誕生日パーティに行かなきゃ行けないんだ…」とか訳のわからんことを云ってエンジョイしてるが…実生活だけで十分なのさ、用事は。貝を拾って小遣いが稼げるのはうれしいけど。

「DSギター」は…わたしには…レベルが高すぎた…。もうちょっとゲーム的要素があればいいのに、はっきり云ってこれは電子楽器でした。しかも初心者が使いこなせるようになるようには…おそらく作られていない気がする。

わたしが実は一番楽しんだのは「おうえんだ~ん♪」音ゲーだし、やりたいときにやればいい!感じが中途半端なわたしに合ってた。

あ、えーと実は英語勉強用ソフトを買うつもりだったのに…何にも買ってないやん。

・携帯機種変更をした。ボーダフォン時代のものをソフトバンクに。ところが、ソフトバンクになって、キヘンの値段ものすごく高くないか?ショップのお姉さんは割賦を勧めるんだが、いまいちよくわからん説明で、すっかり混乱してしまった。なんで二年がかりで携帯代を割賦で払わんならん?なんだかんだ、そういうのがソフトバンクの方針みたいだな。途中でよそに逃げられないための。翌日同じ店の男性スタッフははじめから一括払いで話しを進めてくれた。どっちみち高くなった感は否めないけど、キヘンしない訳にもいかないから、購入。高いから落としたり、壊したりできないな。

・京都に行った。桜が散る前の京都なんて何年ぶりやろう。

亡くなった祖母の家の向かいのおばちゃんにも会った。おじちゃんがいて、犬がいて、猫がいた頃は昨日のことのようやのに…おばちゃんは一人きりになっていた。わたしがこんなに大人になってしまってんから、それも当然やな。人の人生は…ノンストップ…やで、生きてるかぎり。

小さい頃から知っている場所に、時空を超えて立つ。

わたしの目の前に、懐かしい人の姿が、まだ見える気がする。

まぁ、そんな四月だった。

※画像は東大寺大仏殿 大仏さんの鼻の穴 実物大の柱 通り抜けるは我が息子。「やばいっ狭い!」と思ってる最中らしい。

2007年四月のおぼえがきの画像