0:17 am 惹かれる理由
おととい、トレイシーハイドのKWを書いた。
なんだかこういう思い出し作業に夢中になるのって、とてもとても楽しくて
芋づる式に?その周辺のことなども一気に噴出したりする。
うちは、子供を映画に連れて行ってくれるような家じゃなかったが、父は映画は好きでテレビの洋画劇場は必ず観ていた。彼は貿易の仕事に就いており、海外への興味は、人一倍あったのだろう。007シリーズのペーパーバッグなども家にあった。トレイシーのKWに小さな恋のメロディ日本公開時71年の広告編をリンクしたのだけど、その最初に「ゴールデン洋画劇場」のOPが偶然入っていた。
それを見て……これ、聞いた覚えがある!(71年だったら私は4才だ)(家庭にビデオカメラなんてモノが来るずっと以前のことだ…日常の一こまを、父が音声テープに録音していて、そのテープに生活音として聞こえてきたのが…この洋画劇場のテーマ曲だったこと…一瞬で思い出した。しみじみするには十分な理由ではないか。
父は、出張で欧米に出かけることがよくあった。おみやげは忘れず携えて帰ってきてくれたが、日本にいるときは子煩悩でなく、どちらかと言うと寡黙で接点のない父だったのだが…旅先から絵はがきを必ず、私の名前あてに送ってきてくれた。長い滞在だと何通もよこした。見たことのないよその国の風景。普段は目にすることのない、父の筆跡。やさしい口調。自分宛のエアメール。なにか特別な香りを嗅ぎ取っていた幼いわたし。
親は海外へ仕事へ出かけても、子供の私にはなんの関係もない。海外への家族旅行なんて、できる人は一握りの金持ちだけだった時代だ。そんな中、子供の頃の私に、海外の(欧米の)キラキラした、動いてるイメージを植え付けたのは、父ではなく、テレビで観た海外ドラマや映画だ。親が見せたわけではない、自分が好きで見ていた訳だ。
それがきっかけで…人生変わりました、という話ならスバラシイのだけど、
私の場合、ちっとも人生は変わっていない(英語を勉強しはじめたとか、イギリス人とおつきあいしたとか…そういう華々しさとは全く無縁の私なのさ…)。
人生変わるほどでなかったのは残念だけど、…影響は確実に受けてるなあ、と思ったのだ、おととい。
高校生の時、MTV時代がやってきて、アメリカンロック派とブリティッシュ派どっちが好きか?なんてーとこっち^^だった訳で、よし私はイギリス派なんだ、と確信したのだけど、実際、もっと早い時期にイギリスに惹かれていたわけだ。
こんなこと40になって気づいても遅いねん~。もっとはやく気づいたら、もっと勉強して、もっともっと追求することができたのかなあ…(……私が努力家なら…)
高校卒業時のサイン帳に親友が「ロンドン行ってフラット借りて暮らすbrit」の未来予想図を描いてくれた…が、実際、今、ロンドンに住んで20年近くの月日が経つのは、その親友の方だ。
私はその親友を訪ねて、かつて4回ほど旅人になり、つかの間のロンドナー気分を味わい、そして次はいつ彼女とロンドンの空の下で会えるのかを心の底から楽しみにしている。
で、そんな私は、東南アジア~ンなマレーシアに住んでる。
マレーシアはイギリス連邦の国だから、使われてる英語は(一応)ブリティッシュイングリッシュ(一応)なのだが…。(…いや違う、紛れもないマレ~シア~~~~ンイングリッシュだ)(ブリティッシュとつなげようったって無理矢理すぎだ…)
いや、アメリカンイングリッシュでもブリティッシュイングリッシュでも、どっちみちしゃべれない私には
意志の疎通さえできたらいいですってレベルだけど、
でもMelody世代の男の子たちのしゃべるブリティッシュアクセントは好きだなあ。ま、わたしが、母親的な目で、ティーンエイジャー(になる前のティーン)の男の子たちがどうにも可愛く思えるってだけなのかもしれないけど!
40になって気づいたって…遅くはないよねっ。でも急げ急げ!何かに夢中になるのに時間は関係ないさ、たぶん。